「おでこのシワが気になる…」「目元のシワの原因は乾燥?」「眉間のシワが消えない…」
シワは年齢を感じやすい代表的な肌悩みの一つです。
特に、おでこ、目元、眉間といった顔の特定の部分にできるシワは、見た目の印象を大きく左右します。
シワと一口に言っても、その原因は一つではありません。ここでは、「おでこ」「目元」「眉間」のシワの原因から、その対処法まで詳しく解説します。
1. あなたのシワはどのタイプ?
まず、シワはその原因によって、大きく3つの種類に分けられます。
シワの3つの主な種類
まず、あなたのシワがどのタイプかを知ることが重要です。シワは、その原因によって大きく3種類に分けられます(図1)。
- 表皮性のシワ(乾燥小ジワ):肌が乾燥することによってできやすくなる、浅く細かい「ちりめん状のシワ」です。この段階では、肌の奥深くにある真皮の構造や弾力に変化はありません。
- 真皮性のシワ(深いシワ):真皮のコラーゲンやエラスチンが減少することで肌のハリが失われて現れる、深く刻まれたシワです。肌のたるみとも関係しており、顔が老けて見えるため、シミとともに大きな美容上の肌トラブルとされています。
- 表情ジワ:同じ表情を繰り返すことでできる、表情のくせによるシワです。

【部位別】「おでこ」「目元」「眉間」のシワの原因
3つのタイプを踏まえ、気になる部位ごとのシワの原因を見ていきましょう。
「目元のシワ」の主な原因
「目元のシワ原因」として最も多いのは、「表皮性のシワ」と「表情ジワ」です。
●乾燥による小ジワ(表皮性のシワ):
瞬きや笑顔で目じりの皮膚は頻繁に折りたたまれます。目元は皮膚が薄く乾燥しやすいため、角層の柔軟性が失われがちです。柔軟性がないと、折りたたまれた部分が完全にもとに戻らなくなり、折り目が残ってしまいます。これが「目元のシワ」の原因となる乾燥ジワです。
●笑いジワ(表情ジワ):
笑うと目じりの筋肉が縮み、横向きのシワが入ります。これは「目元のシワ」としてよく見られる「表情ジワ」です。よく笑う人にできるため好まれるシワでもあります。
「おでこのシワ」の主な原因
「おでこのシワ原因」は、主に「表情ジワ」です。
●横ジワ(表情ジワ):
驚いたりして眉毛を上にあげると、額(おでこ)に横向きのシワができます。この表情のくせが繰り返されることが、「おでこのシワ」の直接的な原因です。さらに、後述する真皮の弾力が弱まると、この折れ曲がりが固定されやすくなります。
「眉間のシワ」の主な原因
「眉間のシワ原因」も、「表情ジワ」が深く関係しています。
●縦ジワ(表情ジワ):
しかめっ面をすると、眉間に縦のシワができます。これは不機嫌そうな印象を受けるために嫌われることが多いシワです。「眉間のシワ」の原因は、この表情のくせに加え、表情筋が収縮したままで伸びなくなること(筋肉の緊張)で生じることもあります。
しわの原因を深掘り!なぜ「シワ」はできるのか?
なぜ乾燥や表情でシワができてしまうのでしょうか。そのメカニズムを詳しく解説します。
表皮性のシワの原因
「表皮性のシワ」は、肌が乾燥して角層の柔軟性が失われることが原因です(図2)。
柔らかい布は折りたたんでもしわになりにくいですが、固くて柔軟性がない紙は折りたたむと折り目が残ります。「表皮性のシワ」は、この紙の折り目と同じ現象なのです。
角層に柔軟性があれば、皮膚が折りたたまれても元に戻ります。しかし柔軟性がないと、折り目が残ってしまうのです。
このタイプのシワは、肌にうるおいを与えて角層を柔軟にすることで、シワが目立たなくなります。

真皮性のシワの原因
「真皮性のシワ」は、真皮のコラーゲンやエラスチンの働きが弱まることで生じます(図3)。
●加齢によるコラーゲン等の減少:
真皮を構成するコラーゲン線維やエラスチン線維は、線維芽細胞でつくられますが、加齢とともにその働きが弱まり、生成も少なくなります。その結果、真皮の構造が維持できなくなり、弾力が失われると、皮膚の折れ曲がりが深いシワとして固定されます。
●紫外線のダメージ:
紫外線は、コラーゲンの分解を促進するだけでなく、エラスチン線維の弾力を失わせるように変性させることが報告されています。その結果、皮膚の折れ曲がりが深く、もどりにくくなります。

表情ジワの原因
「表情ジワ」の原因は、表情筋の伸び縮みによる皮膚の折れ曲がりが固定されることです(図4)。
顔の皮膚は、他の体の部位と異なり、皮膚と筋肉(表情筋)が直接接合しています。顔以外の部位では皮膚と筋肉の間に筋膜があり、筋肉が動いても皮膚にシワが寄ることはありません。
しかし顔では、表情をつくるために表情筋によって皮膚が動くため、筋肉の伸び縮みでシワがよるのです。
そのため、「表情ジワ」は、筋肉の流れに対して垂直方向(直角)にシワが生じます。

シワの原因別!今日からできる対処法と予防法
できてしまったシワや、これからの予防には、原因に合わせた対処が重要です。
1. 保湿ケア(表皮性のシワ対策)
しわの予防や改善には、まず肌のうるおいを保つことが重要です。保湿によって角層の柔軟性を保つことは、「目元のシワ」のような乾燥小ジワ改善に繋がります。角層の柔軟性を保つだけでなく、表皮や真皮の細胞の働きをよい状態に保つ効果も期待できます。
なお、化粧品で「乾燥による小ジワを目立たなくする」と標榜するためには、日本香粧品学会が策定したガイドラインに沿った試験で効果が認められる必要があります。
2. 紫外線防御(真皮性のシワ対策)
「おでこのシワ」や「たるみ」に繋がる「真皮性のシワ」を防ぐには、紫外線防御が極めて重要です。
紫外線は真皮のコラーゲン分解を促進し、エラスチンを変性させ、弾力を失わせます。また、皮膚内部に活性酸素を発生させたり炎症を起こしたりして、細胞や皮膚の構造にダメージを与えます。
3. 摩擦を避ける
紫外線だけでなく、物理的な摩擦でも炎症は起こります。クレンジングや洗顔時に肌を強くこするのはやめましょう。
4. しわ改善医薬部外品(真皮性のシワ対策)
真皮性のシワの改善効果が認められた、医薬部外品の有効成分もあります。
これらの主な作用は、真皮の線維芽細胞を活性化してコラーゲンなどの生成を促進するものや、コラーゲンやエラスチンの分解を抑制するものです。
5. 美容医療(「おでこ」や「眉間」の表情ジワ対策)
「眉間のシワ」や「おでこのシワ」のような「表情ジワ」については、ボツリヌス菌毒素を用いた筋肉を弛緩させる施術がよく知られています。
これは皮膚科や美容整形などの医師が施術するもので、筋肉を動かす神経を麻痺させて筋肉の緊張を緩め、シワを伸ばします。ただし、神経を麻痺させるため表情筋が動かなくなり、表情が出せなくなるという副作用の可能性もあるため注意が必要です。
まとめ
「おでこ」「目元」「眉間」のシワの原因は、それぞれ「乾燥(表皮性)」「肌の土台の衰え(真皮性)」「表情のくせ(表情ジワ)」が複雑に関係しています。
ご自身のシワがどのタイプかを見極め、日々の「保湿」や「紫外線対策」、時には「シワ改善医薬部外品」や「美容医療」なども視野に入れ、原因に合った正しいケアを続けていくことが大切です。
監修医師
日本皮膚科学会(専門医)高藤円香先生
